国運の隆盛は、国民の保険衛生の向上なくしては望むことができない。
即ち、わが国医学の進歩発展によって、その興隆を期すべきは多言を要しない処である。医学に関する学術の研究奨励並びに後進の養成、一般社会における医学知識の普及等は最も緊要の事である。
京都大学医学部卒業生を主たる会員とする芝蘭会は、従来においても些かこれらの事に微力を尽してきたのであるが、現在卒業生五千名を超え、愈々その活動を活発化し、会員の親睦研修を大いに重ねると共に、京都大学医学部における医学の研究奨励、学生に対する奨学育英、福利厚生並びに学事の奨励助成を行い、あわせて医学知識の普及を図るため、ここに社団法人京都大学医学部芝蘭会を設立して、目的達成に必要な諸般の事業を遂行しもってわが国医学の進歩発展を通じて、文化向上の発展に貢献しようとするものである。
(昭和30年法人許可申請書抜萃)
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