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一般社団法人移行に関する検討経過について(報告)

平成22年8月 社団法人芝蘭会

1.検討経過

 社団法人芝蘭会(以下、「芝蘭会」という。)では、この間、理事会・評議員会を中心に新公益法人制度についての対応を検討してきました。
 平成20年4月開催の理事会・評議員会において、新公益法人制度の機関設計、会計制度等について審議し、公益社団法人として認定申請する方向で準備をすることが了承されました。
 平成20年12月には新公益法人に関する三法が施行され、平成25年11月30日までに、一般社団法人に認可申請するか、公益社団法人に認定申請をしなければ解散することとなりました。これをうけて、平成21年3月に開催した臨時総会・理事会・評議員会では、公益社団法人としての認定申請する定款について審議しました。また、次回6月に開催する総会・理事会・評議員会において一般社団法人と公益社団法人のメリット・デメリットについて検討した上で再度、方向性を定めることになりました。
 平成21年6月開催の総会・理事会・評議員会では一般社団法人と公益社団法人のメリット・デメリットについて慎重に審議した結果、一般社団法人へ移行する方が「芝蘭会」には適しており、その方向で検討することが承認され、次回の会議でさらに検討する事となりました。
 平成22年3月開催の理事会・評議員会においては一般社団法人芝蘭会の定款案が審議され、会員資格については引き続き検討することになりましたが、一般社団法人芝蘭会定款について基本的に了承されました。同時に提案された代議員選挙の概要及び移行スケジュールについても審議の上、了承されました。そして、平成22年6月に開催された総会・理事会・評議員会において一般社団法人定款、代議員選任規則が承認され、来年1月に京都府に認可申請する移行スケジュールについても了承されました。

2.一般社団法人とは

 芝蘭会が移行する一般社団法人とは次のようなものです。
 一般社団法人が行う事業に制限はありません。そのため公益事業を行う団体だけでなく、町内会、同窓会、サークルなど非公益かつ非営利の事業を行う団体、さらには収益事業を行う団体も含め、自由で自律的な活動が可能です。
 税制についても、一般社団法人で非営利性が徹底された法人、共益的活動を目的とする法人については、法人税は収益事業のみに課税されます。芝蘭会は同窓会組織として非営利性が徹底された法人、共益的活動を目的とする法人とみなされ、従来と同じく収益事業のみに課税されることになります。
 一般社団法人となった芝蘭会への寄付については寄付者の所得控除が認められませんが、大学の法人化以後、医学部も京都大学医学部教育研究支援基金(KMS-FUND)を設置し、寄付者の所得控除もできるため、直接この基金に寄付することにより、支障はないものと判断しました。
 このように、芝蘭会が一般社団法人に移行しても、大きな運営上のデメリットはなく、むしろ、活動上の大きな制限を伴う公益社団法人よりも、一般社団法人に移行した方が医学部同窓会組織として、会員への共益活動、研究教育活動への助成等公益事業、レストランや宿泊の収益事業等、今以上に幅広く活発な活動を行うことが可能であると考えております。

3.一般社団法人芝蘭会の活動について

 芝蘭会は6月の総会において、移行を予定している一般社団法人芝蘭会としての定款改正を行いました。
 新しく制定した定款では、芝蘭会は京都大学医学部関係者の会員相互の親睦を図り会員の協力のもとに、医学研究の振興、医学生の修学の奨励・育英及び国際学術交流の助成をおこない、あわせて医学知識の普及啓発を図り、医学の発展並びに国民の健康と福祉の向上に寄与すると、その目的を明記しています。
 芝蘭会は、明治39年(1906年)に京都帝国大学医科大学長の荒木寅三郎博士が医科全体の結束と医学の発展を願い結成されました。以来、100余年にわたり芝蘭会会員の協力により、医学に関する学術の研究、奨励並びに一般社会における医学知識の普及と会員相互の親睦研修を図り、文化の向上に寄与してきたところです。平成14年度には芝蘭会に「産学情報交流部」を設置し、京都大学医学研究科の研究体制を基盤として、産業界との連携を図り、相互の交流の発展に貢献しています。平成16年3月には医学部百周年記念事業施設として、「芝蘭会館」を建設し、国際学術交流施設の充実を図ったところです。今年9月には校友会と協力してすすめてきた京都大学医学部教育研究支援基金(KMS-FUND)によって「学生会館」が竣工いたします。
 今後、芝蘭会は一般社団法人芝蘭会として活動することをとおして京都大学医学部関係者の結束をより強め、医学・医療の進歩に大きく寄与するものと確信しております。




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