大学には大学人の気づかない企業化シーズが多数存在しているにもかかわらず、従来、企業から大学の研究情報へアクセスするには公式の学会発表や個人的な交友等の限られた手段しかありませんでした。そのため大半のシーズが事業化の検討もされず埋もれているのが現状で、大学にとって大きな損失となっており、産学連携推進事業を強化する必要がありました。そこで、このような状況を変革するため、2002年4月、京都大学医学部 に産学連携オフィスを、社団法人芝蘭会に産学情報交流部を設置し、両者が協力して産学連携を推進してまいりました。2004年4月の国立大学の独立行政法人化後は、情報発信、特許出願支援及び、技術移転活動等幅広く行ってきました。

活動が順調に推移した2005年４月、更に産学連携事業の充実を図るべく、産学連携オフィスと新しく大学の研究成果の事業化支援を行う目的で設立されたインキュベーションプログラム委員会の両者を「医学領域」産学連携推進機構として、医学研究科内の一組織と位置づけられました。そのため、一般社団法人芝蘭会産学情報交流部は技術移転、情報発信、知識の普及を行う情報交流拠点として機能を特化することと致しました。情報管理を主とする産学連携オフィスとの協力体制という従来の方針の下、発掘・集積した知的財産を京都大学「医学領域」産学情報交流クラブ会員を始め当事業に関心を持たれた方々に、ライセンス・共同研究等での技術移転をより積極的に行い、21世紀の将来を担う産学連携事業を推進しています。

企業各位におかれましては、本趣旨に是非ご賛同いただき、京都大学「医学領域」が広く社会に貢献できるようご助力いただければ幸いでございます。